大学入試改革が話題になっています。
2016.3.16付朝日新聞「GLOBE」では、「入試とエリート」と題して特集を組んでいます。
ネットでも公開(一部)されていますので、読んでいただければと思います。
この中で、特に印象的なのが、ハーバード大の入試にはコネがあるということです。
記事によると、
同大学の入試・奨学金部長は学生新聞「ハーバードクリムゾン」に対し、
「両親のいずれか、あるいは両方がハーバードOBである志願者の合格率は約30%で、全体の合格率の4倍を超える」と明かしたとのこと。
この後、奨学金などで公平化を図っているといった内容になっていくのですが、あからさまにOBの子供へ優遇が行われているのがハーバード大学です。
記事でも主張があるように、このようなコネ採用のお陰で、ほかの部分でより上手くいっているということもあるのでしょう。
しかし、このような事実は、公平感の欠如という感情の問題に発展します。
「生まれた時から差があるんだ」という感情は、社会への不信感を生むのではないでしょうか。
逆に、優遇される側が優越意識を持つことにも繋がるでしょう。
せめて、大学入試くらいは公平に行われるべきではないでしょうか。
「機会は用意してやっているのだから、優遇される奴より努力して追い越せ!」というハングリー精神も大切でしょうが、優遇されている人たちより努力が実を結びにくいという事実は、若者にとって希望になりません。
現状の大学入試改革もこの危うさを抱えています。
コネ入学が多発するおそれがあると考えています。
当ブログでも以前から主張していますが、大学入試は、基本的に点数主義を継続していくべきだと思います。点数主義の公平性を失わない程度に大学入試改革を進めていくべきです。
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