ある元三重大学生のブログ: 2020

2020年8月19日水曜日

GoToキャンペーンのお得で意外な事実 観光庁Q&Aから分かること

政府による旅行等の補助金制度( GoToキャンペーン)は、過去最大級の旅行補助制度です。おそらく今後もこのレベルの政策はないでしょう。

基本的なところは公式サイトでもすぐ分かるのですが、観光庁Q&Aが併せて出されており詳細が示されていることはあまり知られていません。

そこで、今回は観光庁Q&Aの中から是非お伝えしたいものを選びました。

※「…」は中略を示すため筆者が記入。下線も筆者記入。

○その1

Q39 百貨店やショッピングセンター・モール等については、個々の店舗が登録申請するのではなく、百貨店等がまとめて申請することができるのでしょうか。

地域共通クーポンについての質問です。

回答は省略しました。なぜならば、お伝えしたいのはこの質問文だからです。

この質問から地域共通クーポンが「百貨店やショッピングセンター・モール等」でも利用可能であることが示唆されます。

具体的な商品名の表示はありませんが、百貨店で洋服や高級時計を買うといったことにも利用できる可能性がでてきます。

○その2

Q43 各地方公共団体などが実施している旅行代金割引などと併用することは可能でしょうか。 

A …国としてはこれを妨げるものではありません(併用を認めるか、認めないかは各地方公共団体の判断となりま す。)。

これも驚きです。例えば、三重県では「みえ旅プレミアム旅行券」というものを発行しておりクーポンで半額になる場合があります。この制度と併用ができるというのです。

みえ旅プレミアム旅行券の公式サイトによれば、併用は妨げないという解釈ですので、

併用時の割引率が実質100%も現実にあり得ます。

詳細は次項目(その3)で


○その3

Q48 地方自治体などによる独自の割引制度…をあわせて適用したいのですが、支援額の計算の基礎となる「旅行代金」はどう計算するのでしょうか。

A Go To トラベル事業による支援額の算出に当たっては、元値をもとに計算することを基本とします。地方自治体などによる独自の割引制度等による割引後の価格をもとに国の支援額を算出する必要はありません。…

<例>20,000 円の旅行について,県が 10,000 円引きする場合,

① 20,000 円×1/2×70%=7,000 円 還付…


観光庁が示す、この例がまさに割引率実質100%です。

「みえ旅プレミアム旅行券」でも例と同様の2万円で1万円引きというものがあります。

さらにGotoキャンペーンの補助額は割引前の価格を基準とするため、7000円が補助されます。

ここまでで、17000円が補助されました。

さらに地域共通クーポンが15%(3000円分)もらえますので合計補助額は2万円です。

※地域共通クーポンは9月以降開始予定のため現在はありません。

2万円のホテルに泊まると2万円の補助が受けられるという訳です。


驚異的なのが、補助金の基準が割引前になっている点です。一般的なクーポンは割引後を基準として適用するものです。


○その4

Q53 旅行・宿泊代金を各種ポイントやマイルで支払った場合には、支援の対象になるのでしょうか。 

A 代金を各種ポイントやマイルで支払った場合も支援の対象になります。あくまで元の旅行・ 宿泊代金を基に支援額を算出することとなります。


これも意外な点です。おそらく知っている人は少ないでしょう。代金をポイント払いしても補助金の基準額は、ポイント分を引くことなく、元の代金が基準になります。

高還元率の電子決済などを利用すればさらに還元率を上げることも可能でしょう。

○その5

Q84 地域共通クーポンとはどういうものでしょうか。 

A 旅行先の都道府県とその隣接都道府県において、旅行期間中に限って、地域共通クーポ ン取扱店舗(土産物店、飲食店、観光施設、アクティビティ、交通機関など)で使用できる クーポンのことを言います。 


地域共通クーポンですが、使用可能範囲がかなり広範になりそうです。

また、交通機関も含まれており、場合によっては電車代金に充てるといった利用方法も可能かもしれません。


新型コロナウイルスへの対策は必須ですが、このキャンペーンは人生に一回レベルの極めてお得な旅行補助制度です。

予算規模もこれまでの災害ふっこう割(豪雨被災地などへの旅行促進補助金)とも比べ物になりません。

感染拡大なども考慮しつつ、うまく使いこなしたいですね。



2020年7月5日日曜日

マイナンバーカードがあれば、キャッシュレス決済ポイントが50倍に!

最近ニュースでも報じられる「マイナポイント」をご存じでしょうか?
消費増税の経済対策として、政府が実施する還元政策です。

2020年7/1申し込み開始なのですが、さっそく手続きしました。

【条件】
①マイナンバーカードを持っていること。
②期間中(2020.9~2021.3)にキャッシュレス決済やチャージ(入金)をすること。

【還元内容】
・25%還元
・もらえる金額の上限5000円
通常のキャッシュレス決済ポイントを0.5%とすると、50倍のポイント
がもらえることになります。


マイナンバーカードの取得は、混雑しており1か月程度かかります。
取得方法は難しくありません。
ただし、
・顔写真が必要(スマホ撮影も可)
・本人確認が厳格であるため、役所に取りに行く必要があります。
関連サイトには「デジタル社会のパスポート」と書いてありますが、まさにパスポート取得のような手続きです。
運転免許証と一体化という構想もあるようですが、受け取りも免許更新の時に出来るようにすれば取得率も上がるでしょうね。

私が、疑問に思っていたこと。

①マイナンバーカードはあるが、申し込み方法が分からない。
PC・スマホに読み取り機能はない。また役所に行くのか?
(解決)1か月くらい悩んでいたけど・・・
申し込みは、イオンやセブンイレブンのコピー端末などでも可能!
もちろん、対応スマホやカードリーダライタ付属PCでも可能。

公式サイトによると、
「市区町村窓口・郵便局・コンビニ(マルチコピー機・ATM)・携帯ショップなど、
約9万箇所(今後開設するスポットも含む)に、マイナポイントの予約・申込のための端末を設置」
とのこと。

これはすごいですね。
申し込みネットワークをここまで広げるのはかなりの手間が必要でしょう。
また、イオン系列各店などに端末配備するのも相当なものです。

なお、私はイオンで手続きしました
人もほぼおらず、端末が置いてあり勝手に申込できます。

マイナンバーは開始当初ずいぶん叩かれたため、結果的に異様に厳格なものとなっています。番号は他者が見ることすら禁じられている様子。そのため、イオンなどでもセルフサービスで申し込めるようになっています。


手続き自体は簡単ですが、老人には厳しそうです。
・マイナンバーのパスワード
→忘れがち。
・キャッシュレス決済の選択(ワオン等)
→検索機能はあるけど、慣れない人には時間がかかりそう。
・キャッシュレス決済の認証
→パスワード?認証?説明をよく読まないと分かりません。

画面には注意書きなどが小さい文字でびっしり。また、大きさが合っておらずボタンがないと思ったら、上下左右に動かすとあったという状態でした。
しかも、タッチパネルの反応が悪いw

もうすこし大きい字で、簡潔にしてもらいたいなという印象です。
法的な正しさを追求しないとまた叩かれるからでしょうが・・・

私が手続した端末と備え付けてあった説明書の画像を
参考に掲載しておきます。
※画像は私が撮影したものですが、説明書や端末画面の著作権は総務省にあります。

マイナポイント、マイキーID端末
私が使った手続き端末(一部画像加工しています。)









マイナポイント説明書類1
手続き方法1/2
マイナポイント説明書類2
手続き方法2/2























②マイナンバーカードとキャッシュレス決済の関係
この政策を知った当初は、マイナンバーカードで支払いもできるのかと思っていました。
しかし、実際は違います。

マイナンバーカードは本人確認に利用するだけです。
なので、本来は免許証でも良いのです。

しかし、免許証では誰かが目視、登録しなければなりませんよね。
手間だからといって、登録しないと、誰がどれだけ使ったか分からなくなり、無限に還元が受けられてしまいます。

登録は必須。でも登録作業の手間は自動化したい。
それがマイナンバーカードというわけです。

キャッシュレス決済とマイナンバーを関連付けて、どれだけ還元したかが分かるようにしてあるということですね。

なお、買い物履歴は、政府には分からないようになっているようです。
キャッシュレス決済側が提供するのは、利用額(あるいは政府に還元してもらう額)と還元期間内かどうかといった必要最小限の内容なのでしょう。

手続きが完了してみれば「簡単でお得♪」ですが、何といっても全員が初体験ですので5000円のためだと思って、重い腰を上げる必要がありそうです。

詳細:マイナポイント事業公式サイト






2020年2月15日土曜日

NHKのネット同時配信(NHKプラス)について

まもなく2020年3月からNHKのネット同時配信が開始されます。
私としてはTVなしでも番組が見られるので楽しみにしています。
サービス名称は「NHKプラス」です。

どのようなものか調べてみました。
・対象は総合・Eテレ
・登録後すぐ視聴可能
・登録後しばらくすると「受信料確認済み」のはがきが来る
→コード入力で正式登録

というもののようです。

また、TVと同じく受信料を払っていなくても視聴は可能な様子。
ただし受信料のお願い通知が表示される(つまりTVと同じ)。

受信契約1つにつき1つのID発行です。
1つのIDで5回線まで同時視聴可能なため家族共有でも問題ないでしょう。
(NHK資料でも家族が同時に視聴する絵があるため、ID共有は問題ない様子)

さらに魅力的なのが見逃し配信です。
・放送終了時刻から起算して7日間(=168時間)は視聴可能!

これは嬉しい想定外です。もはや録画すら必要ありません。品質低下が著しいネットテレビ局abemaTVにとっては脅威でしょうね。

気になる点
・「ふたかぶせ」・・・権利確保ができていない部分はネットでは視聴不可
これがどの程度の割合になるのか気になります。

NHKワールドのネット配信でも途中静止画に切り替わり、音声のみに切り替わることがありました。最近はほぼなくなりましたが・・・
例えば、紅白の過去映像などは厳しいでしょうね。また資料映像なども権利関係で一時的に静止画になってしまう可能性があります。

・視聴率・・・ネット視聴者が増加すればTV単体での視聴率は低下します。このあたりはどうなるのでしょうか。本当は高視聴率なのに低い!となったりしないのでしょうか。

さらに音声2ch放送とのこと。
英語同時通訳の番組もあるので外国人にとっても便利でしょうね。


今回のネット配信については10年以上経てやっと実現したものです。
政治的要因や民放との関係など事情はあるにしても遅すぎます。

NHKを敵視する政党の発生など厳しい社会情勢ですが、マトモな番組を作れるのはNHKくらいのものだと考えている私としては是非がんばってほしいものです。

参考:NHK報道資料「常時同時配信・見逃し番組配信サービスの開始について」(pdf)




2020年1月19日日曜日

近鉄特急ひのとりはお召列車になるか

2020年3月14日近鉄特急「ひのとり」がデビューします。
名古屋・大阪を結ぶ特急の新型車両で、津にも停車するのではないかと思います。

後ろを気にせず倒せるシェル型シートを全席に装備するなど快適性が向上しています。

このひのとりのデビューに伴い、皇族方が伊勢へ向かわれる際の「お召列車」に使用される車両も特急しまかぜからひのとりに変更されるのではないかと一部で言われています。

しかし、私は少なくともしばらくは、しまかぜから変更されないと考えています。
理由は一言で言えば、ひのとり通常運行路線外を走行するからです。

もし、ひのとりを名古屋・宇治山田間で走行させるとなると・・・
運転手について以下の2通りが考えられます。
①ひのとりを普段担当している運転手
この場合、伊勢中川~宇治山田間について、運転手は未経験・経験が浅いということになります。伊勢中川からは普段大阪方面に向かい伊勢方面へは行きません。失敗の許されないお召列車において、未経験区間のある運転手が担当するなんてあり得ません。
もちろん、訓練するという手はあります。しかし、そのためだけに何度もひのとりを通常の運行区間外で走行させるのはさすがに非効率ですし、そこまでしなくてもしまかぜがあります。

②伊勢中川~宇治山田を担当している運転手
これなら普段の特急で名古屋から担当している場合もあり得るかもしれません。
しかし、今度はひのとりの運転経験が浅くなりかねません。重点的にひのとりを担当してもらう方法はあります。しかし、「本番での走行区間を本番の車両(ひのとり)で」となるとやはり特別に訓練をする必要があります。
伊勢中川~宇治山田を知り尽くした運転手でも慣れない車両や別区間でしか走ったことがない車両だと不安が残ります。
やはり通常運行区間外での走行訓練を実施しなければなりません。おそらく営業運転並みに何度も必要になります。

以上から、ひのとり車両の運用上もあえて利用する必要はなく、普段から走行しているしまかぜの方が適性が高いと言えます。

ただ、近鉄がひのとりPRも兼ねてお召列車をひのとりに変更する可能性も完全には否定できません。可能性は低いでしょうが・・・。