ある元三重大学生のブログ: 本
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2023年6月25日日曜日

【読書】村上春樹「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」

 10年ほど前の本ですが、初めて読んでみました。

村上氏の小説では短めで、構成も

高校・大学時代の回想→現代→当時の友人を訪ねる

(そこに、灰田と灰田による緑川の話が途中で入り込む。)

という分かりやすいものでした。


・色について

アカ、アオ、黒、白の4人+主人公(田崎つくる)

色の3原色で言えば、黄色がない。(光の3原色は赤、緑、青ですが・・・)


途中の挿入話として灰田(黒+白=灰)、緑川(緑+青?)がでてきます。

どちらも原色ではありません。

田崎を除く主要人物のみが原色を与えられます。

ちなみに「木元 沙羅」という名前になんとなく、黄色や緑、白を感じました。

木=き(黄色)、緑

サラノキ=花が白色


田崎つくるは色がないと言っていますが、どこか田崎真珠から白色をイメージしました。

このようにみると、全体的に白色系が多い構成なのかもしれません。


・殺人犯について

白を殺害した犯人は、本文では明かされません。

ネットでは、白の父親説が上位に出てきます。

しかし、これは賛成できません。

警察の捜査で未解明と村上氏がしている以上、犯人はそもそも想定されていないのではないでしょうか。

登場人物に犯人がいるはずだとしている考察も見かけましたが、そんなことはないでしょう。

ま、アパートに住んでいれば防犯カメラ映像で分かりそうですがね。

それにしても、かつて仲が良かった田崎つくるに一切捜査が及ばなかったのも現実味に欠けますね。


・黒について

主人公田崎を、好きだったと言っておきながら薄情すぎやしませんか。

当時は仕方なかったとしても、白の葬式も教えず15年以上も音信不通で放置。

登場人物内でシロの殺害犯を強いて言うなら、彼女かも。

彼女の語る「真実」は果たして真実なのか?


・ネットの存在感が薄すぎる

時代設定が2005年あたりであるにもかかわらず、固定電話に電話をするシーンが多すぎて昭和と錯覚します。携帯電話やメールが普及しているはずの時代なのに。これも村上氏の世界線なのでしょうか。


・灰田と緑川は一体何だったのか?

何も言わずに去っていった灰田はさすがに現実離れし過ぎかなとおもいます。当然、田崎が携帯に連絡するということもなされず蒸発。

また、その後の展開には一切無関係なトークンの話の緑川。これではただの異常者では?


・中の上とは・・・

開業医の娘、名大教授の息子、彼らを上回る富裕層の主人公田崎。

本文では、世間の中の上くらいに全員が属するグループだったとあります。

これで中の上なのでしょうか?この部分は疑問を持たざるを得ません。

村上氏の感覚が一般感覚とずれているのかもしれません。


2019年3月31日日曜日

豊田元学長の著書が朝日新聞で紹介されました

2019.3.30付朝日新聞朝刊の読書欄で
元学長の豊田長康先生の著作が紹介されています。

紹介者は総合研究大学院大学学長の長谷川真理子氏。
豊田先生のブログにも言及がありますね。

なかなか全国紙で三重大学関連著作が紹介されることはないので
喜ばしい限りです。

2019年1月26日土曜日

(読書)「セブン-イレブン 金の法則 ヒット商品は「ど真ん中」をねらえ 」

評価2(5点満点)



とにかく、セブンイレブンを誉め続けます。

著者はフリーライターということで、立場上弱く少しでも批判すれば取材に応じてもらえなくなり地位を失うという事情もあるのでしょう。

あるいはただの「セブン狂信者」なのか・・・

この本にセブン(あるいはコンビニ業界)の課題提示・批判は一切ありません。
当ブログ「大学内のコンビニ開店2009年10月2日」でもお伝えした、
食品廃棄の問題のみならず、割引を認めないような違法な事案や深夜営業の是非といったことは書かれません。

「セブンで商品をみて○○と思っていたのだ。」
「セブンはそんなことまで」
とのパターンが繰り返され、回顧・感嘆するばかり。

悪く言えば御用ライターと化しています。

しかし、あの商品にはこんな裏側があったのかということが分かります。
結局私も、読後早速セブンへ当該本の掲載商品を買うために赴いたのでした。



2015年1月4日日曜日

本 「NHKスペシャル 超常現象科学者たちの挑戦」

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画像出所:NHK出版HP

今回は、本を紹介します。
NHK出版 (2014年)「NHKスペシャル 超常現象科学者たちの挑戦」です。

さて、超常現象というと「オカルト」「アヤシイ」といったイメージが多いと思います。
著者も全てを積極的に肯定する立場ではありません。

テレビ・雑誌などでもよく題材にされますが、興味本位のものが多いように見受けれられます。もちろん面白いものもありますし、結構好きなのですが、本格的に究明を図る試みはあまりありません。(科学者とオカルト専門家が激論する番組とか面白いんですけどね・・・)

この本の取材班は、本格的な超常現象の究明を試みました。そこがこの本の素晴らしいところです。
私は、テレビ番組がきっかけでこの本を読みました。いくつもの超常現象について、科学的にみていくと、あるいは調査していくとどうなるのかよくまとめられています。

内容的には、テレビ番組(NHKスペシャル「超常現象」※)と同内容となっています。
有料配信もされていますので、関心のある方はどうぞ。

※現在はレギュラー化されさらに多岐にわたる分野を放送しています。

「頭ごなしに超常現象を否定することは、避けるべきだ。地動説も当初はあり得ない馬鹿げた話とされていたのだから。」といったことも書いてあり、ハッとさせられます。

様々な調査の結果などをみていると、読み始める前よりも超常現象の存在可能性は高いと思うようになるに違いありません。